アメリカから見た日本の価格

橘川雄一|2024.5
5/26日曜日に妻の友人の集まりに私も参加した。
友人の一人が昨年初頭に心筋炎で突然亡くなり、そのこ主人を慰める為に開いた会だが主催者は奥様を亡くした方ご本人、心暖まるもてなしをしてくださり豊かな時間を過ごせた会だった。
ご主人は3歳でアルゼンチンに両親の仕事の関係で移住。日本に帰る事なく大学はアメリカ・スタンフォード大学に行く。研究者としてアメリカで暮らす。従ってネイティブ言語は英語とスペイン語。日本語も不自由なく話すが少し"変"(笑)。
亡くなった奥様は純粋な"日本人"。学者一族の中に育ち当人も大学教授。
皆で集まった当日、BBQ会の前に、鎌倉のお寺にお墓参り。鎌倉らしい落ち着いた雰囲気のあるお寺"海蔵寺"である。私の妻は車椅子なので、墓前までは行けずお寺の門前まで。

お二人にはお嬢様がいる。小学校までアメリカ。お父様が東京大学の招聘に応じ日本で暮らすことになったので、帰国子女でSFCに入り大学まで過ごした。両親とは異なる"法律"の世界に入る。
卒業後はアメリカ・カリフォルニア州で弁護士となる。現在日本企業のアメリカとのトレード関係の仕事との事。

ここから本論"アメリカの物価"。
彼女の話、「夕食はごく普通の料理で4.5万円(300ドル)〜5万円ほど、朝食で60ドル(9000円)。」 我々はこの金額を聞いて目を回す。
先日TVで、最近"おにぎり"が流行っているという番組を見ていたが、ニューヨークで"おにぎり3コと少しの付け出し付き"で2800円、「こんな安い値段で朝食が食べられてとても楽」とビジネスマンが言っていたが、確かに9000円に比べれば"安い"。
彼女が言うには「カリフォルニアでは年収2000万円を下回ると"生活保護世帯"」という。確かに物価を見てみると一桁違うので、日本で200万円/年だと保護を得たくなる年収。
彼女の年収は、我々の一桁上だとすると、簡単に"億"の単位に入る。
近年日本の不動産が人気があって「海外投資が入る」とよく聞くが、"一桁の違い"と言う話を聞くとその投資側の金銭感覚が理解できる。
不動産ばかりでなくインバウンド(海外からの旅行者)の数の多さは異常なほど。私が学生時代(1970年代)、研究室の教授に同行してフィリッピンに行ったことがあるがその当時フィリッピンと、日本との価格は一桁違っていた。いくら使っても財布は減らなかった。今の日本はインバウンド側から見るとその様な感じなんだろう。
いまの日本のすべての価格は安いんだろうな!