2024年の総括

橘川雄一|2024.12
UBEビエンナーレ屋外彫刻展で伯父である柳原義達の名を冠した賞"柳原義達賞"を出している事もあり、今年も何回か西日本に行きました。広島、山口、宇部、萩、姫路、津など各都市を巡り、名建築、名美術品三昧の一年を過ごしました。心に残るのは"建築"はやはり"広島平和記念公園丹下建築"、
広島が"平和都市"と言われる理由は体感できます。私の師は前川國男です。前川も1949年の広島記念公園コンペに応じています。後年所員である田中清雄が「広島コンペは丹下さんの"軸"を使った案はやはり優れていた。」と語っていました。広島平和公園完成後、世界は核兵器の使用が止められています。それは"建築が持つ力"故かもしれません。そうです、広島平和記念公演に立って核兵器を使おうと考える政治指導者はいないでしょう。私はそう信じます。

"美術"は、
先ず伯父に対する礼儀から「柳原義達没後20年展(三重県立美術館)」を挙げます。「卒寿展2000年(世田谷美術館)」で彫刻家になると決めた中谷ミチコさん(2023中原悌二郎賞)も子供達に"形(かたち)"を作ることの愉しさを手を動かしながら教えてくれていました。
secondaryに姫路市立美術館の"日比野克彦・杉本博司・TeamLab・中谷芙二子・隈研吾のファーラム"。 不動美里館長が姫路市長から「美術館に留まらず姫路市そのものを美術館にしてくれ!」との話を受け、姫路市立美術館、圓教寺、姫路城の3点を繋ぎ、広域を巻き込んでの美術を其々の芸術家が表現していました。とても魅力的でした。2024年12月に締め括り役割を演じた隈研吾展「隈研吾の『コツゴツ』哲学 過去から未来へ生き残るデザイン―髙田賢三へのオマージュ 」
"隈研吾渾身の展示"と評した不動美里館長の言葉が印象的です。

年末最後に
年末AP社スタッフ全員の努力で年を越し得たこと全員に感謝します。